高尾山ブログ 天狗のひとり言


霊峰富士第七箇度登拝修行③


8月 07

     7月21日(日) 二日目

 

 

 

 

                雛鶴神社の森の中を歩く私の前に現れたのは、なんとも心細い

     木の橋だった。

     一人また一人と順調に渡る中、橋が真っ二つに折れる光景が

     脳裏をかすめる。

     そんなコントみたいなことある訳がないと思いつつも、一歩一歩

     と進むたびギシギシと音を立て軋む橋。

     大きな体のわりに、小心な自分が情けない。

     森を抜けるとまた、アスファルト道。土の気持ちよさを実感した。

     照りつける日差しに、笠が欠かせない。もちろん日焼け止めも。

     富士吉田に入り、もう少し・もう少しと自分に言い聞かせる。

     夕刻が近づくにつれ、疲労度もピークに。

     小室浅間神社からは旗を掲げながら歩く。

     足の疲れと腕の疲れ。残るは気力のみ。

     宿泊先の大国屋さんが見えてきた。

     <早く休みたい!>こんなにも・こんなにも強く思ったのは、初めて。

     明日からの富士登山が不安になった。

     天狗の落とし文

             円満に 朗らかに




霊峰富士第七箇度登拝修行②


8月 07

     7月20日(土) 一日目

 

 

 

 

     善勝寺に着く頃には、自分を支える足腰の不安は消えていた。

     高尾山上発足式から一丁平~城山と歩き、思った以上に快調

     な自分の足に少し自信が出てきた。練習の成果か。イケそうな

     予感。

     雲が太陽を遮る、歩くにはもってこいの天気。

     柔らかな山道から硬いアスファルトに変わり、歩いて富士山まで

     行くということが現実味を帯びる。いや現実だ。

     上がったり下がったりの片田舎の道。

     世間は夏休み。雲っていようが暑いものは暑い。

     滴る汗が目に染みる。

     サポートカーによる補給が有り難い。

     今までの人生でこんなに長距離を歩いたことはない。

     歩けた自分に驚いた。

     温泉につかりながらそんな事を思ったが、今は疲れを取るのが

     優先。

     また明日も歩くのだから

     天狗の落とし文

              力強く 生きる




霊峰富士第七箇度登拝修行①


8月 07

      第七箇度の富士登拝修行も

     お陰様で無事に全員が成満

        することが出来ました。

        今回初参加で皆の心配を一身に

     受けながら、全行程を

        負けないで帰ってきた本堂職員に揺れる重い想いを日記

        にして頂きました。

     7月19日(金)高尾山 前行

        清々しいほどの晴天に、これから始まる修行への気持ちが

        昂ぶる。

        興奮と期待と不安が混在する中、柴燈護摩の作壇を終え、

        琵琶滝へ。

        主管からご指導頂き、いざ入滝。

        心と身体を清める・・・

        身体は琵琶滝の清らかな水を浴びることにより、心は

        『南無大聖不動明王』と唱える(叫ぶ?)ことにより。

        いつ以来だろうか、こんなに大声を出したのは。

        少し喉がが痛い。

        滝行のお陰だろうか、少し不安だった心が和らいだ。

        まだ、始まりの高尾山。本番は明日から。

     天狗の落とし文

     思い上がりの心を捨てる