高尾山ブログ 天狗のひとり言


子供やまぶし修行体験会


8月 06

8月5日(日)

いよいよ、子供たちの夏休みも中盤戦。今年も元気で明るい

子供たち約90名が集まり、第9回の子供やまぶし修行体験

会が開催されました。

不動院に集まった子供たちは、10名前後の班に分けられ、

6号路を琵琶滝目指して出発しました。

琵琶滝で子供たちは水行に挑戦しました。滝場の厳かな

雰囲気と緊張と不安と水の冷たさから、震えている子供も

見られましたが、山伏に付き添われ、全員が勇気を持って

滝へと進みました。

入滝中には、山伏から「宿題しっかり出来ますか」「好き嫌い

なく食事出来ますか」「両親のお手伝い出来ますか」「みんな

と仲良く出来ますか」といった質問があり、子供たちは大きな

声で「はいっ!」と答えていました。

滝行後、琵琶滝コースを十一丁目茶屋に向け出発。

日差しは、木々に遮られているとはいえ、山肌の露になった

大人でも歩きにくいコースを各班団結して登りました。

十一丁目茶屋近くで休憩後、1号路を神変堂の法楽をしつつ

薬王院を目指しました。

境内では、ここまで登ってきた御褒美としてソフトクリームを

頂きました。

ご本堂をお参り後、本坊でお待ちかねの昼食。メニューは

精進(野菜)カレーとサラダ。

滝での問答で「はい!」と返事をした子供たち、残さないよう

に一生懸命食べていました。

引き続き、腕輪念珠作りが行われました。皆、個性的な念珠

を作っていました。早く終わった子が、小さい子や遅れている

子を手伝ってあげている姿が、各所で見られました。

珠は色とりどりで、欲張れば足りなくなるし、分け合えば

余ります。各自、2個の念珠を作れたということは、上手に分

け合えたのでしょう。子供たちの思いやりのつまった念珠。

1つは自分用。もう1つは大切な人へプレゼント用です。

貰えたのは、お父さんでしょうか?お母さんでしょうか?

下山の途中、仏舎利塔前にて、柴燈護摩供を厳修。

真剣に炎を見つめる子供たち。それぞれ何を祈願したのでしょ

うか。護摩の炎で念珠をお加持し、世界に1つだけのお手製念

珠は完成しました。

ケーブルカーを利用し、不動院で修了証を授与され、今年の

子供やまぶし修行体験会は無事終了いたしました。

小学生の時期に、親が子供に与えられる大切なことの1つは、

思い出であるといいます。

今日1日を通じて、子供たちは様々なことを感じたと思います。

善しにつけ悪しきにつけ感じたことをお家に戻って考えることで、

心に残る、忘れられない体験となったのではないでしょうか。

天狗の落とし文

健やかに 朗らかに